語学学校の選び方
習得したい英語力によって、または各個人の性格により選ぶべき学校は変わってきます。当然、しゃべれるようになりたいのであればスピーキング重視の学校。TOEICやIELTSなどのテストでハイスコアを狙うためであれば、それら試験対策のしっかりした学校となります。
日本の留学エージェントは、生徒さんと対面、もしくはEメールでカウンセリングを行い、その生徒さんに適した学校を紹介します。しかし、30分や1時間の 対面カウンセリングもしくは、50通ものメールのやりとりだけでは生徒さんを完全把握するのは時として困難でもあります。ご出発に学校を決めず、ニュージーランド渡航後、学校見学や無料体験レッ スンに参加し、ご自身の身体で現場を体験してから、自分にあった学校を見つけ出すのも良いでしょう。
語学学校卒業は、正直履歴書に残る学歴とはなり得ません。だからこそ払ったお金に見合った英語力を身に付けることで、自己投資分が回収できることになりま す。学校の環境や雰囲気は年間を通して変わることがよくあります。常に最新の学校情報を得たい、皆さんそう考えられます。では、どうするか?学校へ行けば 良いのです。ちょっと無料体験レッスンを受けてみれば良いのです。そうすることで、「こんなはずではなかった」留学というものがなくなります。とは言うも のの、全国100校以上ある学校の中から、自分に最良のものを選ぶのも至難の業ですね。そこでニュージーランド語学学校紹介デスクでは、皆さんの学校絞り込みをするお手伝いをいたします。
ニュージーランドの高い教育水準の背景
ニュージーランドの教育水準は、世界的にも高いとの評価を受けています。日本と比べ、歴史の浅いこの国は移民から成り立っており、他国の文化、思想を尊重 する姿勢が当初から求められていました。違いを受け入れるところの寛容性が、その後の高教育水準の基盤を作ったのではないかと言われております。
欧州からの派生国家であるものの、地理的要因から欧州には属さない。一方、インドネシアやタイに代表される東南アジアとの距離が近く、国交が盛んにもかかわらずアジアにも属さない。つまり、国がアイデンティティーを確立するためには、知を鍛えなければなりませんでした。
しかし、人口500万人程のニュージーランドの国内総生産GDPはアメリカや日本、イギリスまた、お隣オーストラリアのそれと比較してもスケールが小さいため、近年では高等教育を受けた若い人がどんどん海外へ流出してしまう問題も起きています。
全国に100校以上の語学学校
ニュージーランドには、全国に100校以上の語学学校があります。その内の約半分がオークランドに位置しています。
ほとんどの語学学校は私立の英語学校となり、一般英語コースはもちろんのこと、その他さまざまなコースを設け、学生のニーズに対応しています。国立大学やポリテクニックなどの高等教育機関の付属英語学校もあり、よりアカデミック英語を学ぶことができます。
勉強に重点を置きたいのであればたくさんの選択肢があるオークランド、 英国調の雰囲気を味わいたい人はクライストチャーチ、 自然を楽しみたい人はネルソン、 アクティビティをやってみたい人はタウポ、 というように、目的によって選ぶ学校は変わります。
ヨーロッパで認知度の高いCambridge検定や、日本での就職に役立つTOEIC、ニュージーランドやオーストラリアの大学に進学する際に必要な IELTSなど、試験対策コースを選択するなら、レベル数も多く、カリキュラムのしっかりした大規模校を選ぶことがポイントです。
学校の種類、都市、学校の大きさ、コースなど、学校によってそれぞれ特徴があるので、自分の目的にあった学校を選ぶことをお薦めします。
語学学校の費用
ニュージーランドのインフレーションに伴い、語学学校の学費は年々上昇しておりますが、2020年現在の平均(週当たりの)授業料はNZ$400/週(約32,000円、1週間・フルタイム)です。これに、入学金NZ$150~250くらいが加算されますので目安にしてください。 また月々の生活費は、学費を除く宿泊費、食費を含めNZ$1,000月~NZ$2,000/月くらいと考えると良いでしょう。
語学学校のコース
一般英語コース
授業内容は大きくGrammar(文法)、Reading(読み)、Writing(書き)、Speaking(話す)、Listening(聞く)の4構造からなっており、基本的に、午前は文法中心。午後は、スピーキング中心と授業構成されているところが多く、初級者から上級者までと対象は幅広い。クラスのレベルは、入学日に行われるレベル分けテストで振り分けられる。 クラス分けは、学校によっても異なるが、Beginner(初心者)、Elementary(初級者)、 Pre-intermediate(準中級者)、Intermediate(中級者)、Upper-intermediate(準上級者)、 Advanced(上級者)に大別される。 また、午前(文法中心)、午後(会話中心)のどちらかだけを受講するパートタイム選択も可能な学校がほとんどです。
IELTSコース
International English Language Test System、略してIELTS。 英国のブリティッシュカウンシルが実施する英語能力試験で、ニュージーランドの大学やポリテクニック(専門学校)へ進学する方、もしくは永住権の申請者が 英語力の証明に受験します。日本でおなじみのTOEICと比べ、エッセイなどの記述式問題が含まれ、Speaking能力の判定には15分の面接が設けら れるなど、総合的な英語力が要求されます。 進学や永住を考慮する方以外でも、バランス良く総合的な英語力を身につけたいという方にはオススメのコースです。
TOEICコース
高得点を取得しておくと、日本での就職になにかと有利なTOEIC。 NZでの英語試験としては、IELTSがメジャーであるためTOEICコースを開校している学校は少なくなります。生徒は主に日本と韓国の学生が占めま す。開講日は指定されているものの、生徒が集まらなかった際は、開講が延期されることもありますので、詳しくはお問いください。
Cambridgeコース
世界165ヶ国で年間200万人が受験している世界基準検定資格です。英国ケンブリッジ大学より発行され、欧州では特にビジネス、アカデミックの現場でそ の注目度が高いものとなっています。内容も言語の使い方や、日常生活、ビジネスシーンでの状況と幅広いです。開講日が年間で決まっていますので、予定を しっかり立ててから臨みましょう。 ケンブリッジ検定はListening, Speaking, Writing, Reading, Use of Englishの5セクションから成り立つことから、コースは偏りなく英語力をつけたい方に最適のコースです。
ビジネス英語コース
日本語にも、日常的に使用するものとビジネス使用のものに違いがあるように、英語にも当然ビジネス使用で違いが生じます。コースでは、ビジネス文書の書き 方、Eメールでの対応のし方、電話、FAXなど、通常オフィスで必要と想定される英語力を集中的に身に付けます。コース参加には中級もしくは上級の英語力 が要求されます。
英語+αコース
午前中語学を学び、午後はニュージーランドならではのアクティビティを楽しみながら英語を学んだり、インターンシップ、保育園ボランティアなど語学+αのプログラムはニュージーランドの語学学校には多数用意されております。
English Language Academic Purposes(EAP)コース
将来、ニュージーランドの大学、ポリテクニック、高校等へ進学を希望している方で、英語力が進学レベルに達していない方向けのコース。
ファウンデーションコース(大学進学準備)コース
ニュージーランドで大学進学に必要な英語力(IELTS平均5.5~6.5以上)を身につけ、進学を希望する方向けのコース。日本の高校卒業の学歴と入学時に中級以上の英語力が要求されます。 授業内容は、一般英語の内容がアカデミックになったものとなり、英語以外にも科学や物理、数学も学ぶため、英語に真剣に取り組む姿勢が必要となります。
英語力が身につく学習期間と学習方法
「英語力がついてきたな」と感じるのは、語学学校へ通って3ヶ月以上経過してからの人たちがほとんどです。
主に、英語はリーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4つの能力から成り立っています。それぞれが互いにリンクし、英語ができる自分を発 見できるようになります。個人差はありますが、3ヶ月もしくはそれ以上の期間、語学学校へ通うことで、まずリスニングすることに慣れがでてきます。
また、語学学校で英語学習をする傍ら、日々の生活でも英語に触れる、英語のシャワーを浴びることにより英語に対する違和感がなくなり、また英語を話す自分 自身への抵抗感もなくなっていきます。通りで友達に偶然出会って、「How's it going?」と自然と口から出てくる瞬間は、自分でもビックリしてしまうかもしれません。
学習方法についてですが、言語に限らず何かを覚える作業(暗記)はインプットとアウトプットの繰り返しが一番です。人間はインプットしたものしかアウトプッ トできません。一番良い例でいくと、本を読んだり、ラジオやテレビを聞いたり、見たりするのはインプットの作業になります。
そして、インプットしただけでは、自分の脳内のどこにそれらが収納されたかが分かりません。大切なことは、それらを実際に使用、つまりはアウトプットする ことにより、脳内のデータの場所を再確認することです。語学学校、海外生活という場面を、そのアウトプットとして利用し、インプット、アウトプットの連続 作業を行い続けることが、語学力アップの早道と言えそうです。
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留学費用について
日本では、お金がなかったらアルバイトをしてすぐ稼げました。ところが言葉も文化も違う海外でそうそう簡単にアルバイトが見つかる可能性は日本と比べ低くなります。よってあらかじめある程度余裕のある軍資金を持って渡航される方がほとんどです。
ここでは、一般的にかかる留学にかかる費用についてご説明します。
まず語学学校にかかる費用についてです。
1)学校授業料、2)入学金、3)教材費
とほとんどの生徒さんには、この3つがかかります。
オークランドの語学学校では1週間フルタイムの授業料の平均はNZ$400/週、入学金はNZ$150~NZ$250、教材費にNZ$100前後となります。 入学金と教材費は入学時にのみ必要となってくる一度きりの支払です。その他で、必要なのが滞在費。これは滞在方法によってまちまちです。
渡航したばかりで、右も左も分からないという人にとって、一番の人気はやはりホームステイ。
平日は2食(朝/昼)、週末は3食がついてNZ$300/週ぐらいがオークランドホームステイの(2020年の)相場です。ホームステイ以外にもバックパッカーズやフラットなどの滞在方法がありますが、自炊を することになり一人分の食材確保が難しいニュージーランドでは結局割高になってしまったりします。又バックパッカーズの共同キッチンで食材が紛失することもあるそうです。
また、住むエリアによっても違います。City内のバックパッカーズであれば、部屋のタイプによって値段は大きく変わりますが、NZ$40/泊~NZ$70/泊程度で、フラットではCityからバスで30分内のエリアで、水道光熱 費を全て含めて、NZ$170/週~NZ$250/週というのが相場のようです。
オークランド以外の都市では家賃の平均がもう少し低いため、オークランドに比べるとある程度出費を抑えることができるかもしれません。
なにはともあれ、留学にかかる費用は決して安いものではありません。ですから学校選びは入念に行い、自己投資分に見合った英語力を身に付けることが何よりも大切になってきます。